BtoB向け広告のROIを見える化
通常、リスティングやバナーなどのWeb広告の費用対効果(ROI)は、当該広告経由で訪問したユーザのコンバージョン数によって評価されます。 例えば、リスティング広告掲載によって10,000セッションを呼び込み、半数の5,000セッションがお申込みページにたどり着き、うち10社からお問合せがあったとします。このとき、リスティングの効果としては「10社からのお問合せ」になると思います。 セッションからコンバージョンまでを考えると、コンバージョン率0.1%ということになります。ふつうはこのコンバージョン率のアップダウンで一喜一憂し、「コンバージョン率を上げるためのEFO」であったり、「離脱率を下げるためのLPO」という施策に目がいきがちです。
広告の効果は、CV未満にもあった
上記の例、広告費が10万円だった場合、CPA(成果1件当たりのコスト)は1万円だったことになります。この値が高いか安いかは業界によって大きく異なると思いますが、Web広告の単価から考えると高い気がします。 本来、投下広告に興味をもってサイトに訪問したユーザ(セッション)が10,000件あったのであれば、その全てを知りたいと思うのがWeb担当者の性です。 でも、そんなことが出来るのか?できるんです。IPアドレスベースでユーザ属性を分析することで、まったく顔の見えなかった見込み顧客の姿・形が見えてきます。
らくログを導入、広告経由の訪問ユーザをすべて見える化
某ASPサービス事業者様では、らくログを使って広告経由のセッションを分析、アクセスユーザがどんな企業かをモニタリングしています。これによって得られた利点は2つ。「広告のROIを高めたこと」と、「無駄なキーワードが見つかったこと」です。
広告のROIを高めた
これについては言わずもがな。従来のアクセス解析では10,000件のうちの10件しかユーザプロファイルが分かりませんでした。もちろんこの10件は、能動的にお問合せに至ったために他のユーザと比べて確度が高いことは間違いないです。しかし、お申込みページで離脱してしまった4,990件の見込顧客。 もしこの企業リストが手に入ったら、どういうアクションを起こしますか?きっと、営業部門であれば即電話、即アポイントという流れになるはずです。鉄は熱いうちに叩けと言いますが、まさにWebサイト起点の営業も同じ。お申込みページで離脱してしまった直後にアプローチすれば、契約確度も高まります。
無駄なキーワードが見つかった
こちらは嬉しい誤算でした。GoogleAdsenseとYahoo!リスティング広告を併用していた某社様ですが、Yahoo!リスティングの広告費がかさみ悩まれていました。 Yahoo!リスティングの方がクリック率は高いが、コンバージョン率が低い。原因はどこにあるのか?ランディングページのデザインか、お申込みフォームの項目なのか?こうした疑問が、それぞれの媒体経由の訪問企業をリスト化し比較したことで氷解しました。 Yahoo!リスティングで訪問した企業は、競合や情報収集目的の企業が大半だったのです。この気づきをきっかけに、効率の悪いキーワードの出稿を停止し、広告費の削減に大いに役立ったと聞きます。